第一回 美瑛フェスティバル
テーマ曲 ラスノーブルのうた

2024.6.12|水|-26|水|

ごあいさつ

角和 浩幸

みなさん、こんにちは! 美瑛町は「丘のまち」として知られ、うねる波のような畑が続く丘の景観や観光スポット「青い池」、白金温泉などが国内外の多くの「美瑛ファン」を魅了しています。

豊かな資源に恵まれた美瑛にはアートがよく似合う。アートのあるまちづくりを進めたい、と思ってきました。それは文化芸術作品に触れる機会をつくるというだけでなく、既成概念を超える視点や創造性といったエネルギーがまちを彩り、豊かにし、新しい美瑛町を築いてくれると信じているからです。

今回の「美瑛フェスティバル2024」はその第一歩です。NPO法人月面脱兎社さんの人脈とお力のおかげで、多くのアーティストやアクターが集い、表現していただくプログラムが完成しました。磨き上げられた一級の感性や所作が、美瑛の風土とどのように融合していくのか楽しみでなりません。

アートなまち、への流れを生み出していただいたすべての皆さまに心より感謝を申し上げます。

美瑛町長/
美瑛フェスティバル実行委員長
角和 浩幸
市村 作知雄

美瑛といえば、素晴らしい農畜産物と美しい丘の風景、青い池など人々を惹きつける魅力にあふれた町です。でも、私はそれに芸術-文化を加えたいと思いました。農業と観光を仲介するような美瑛フェスティバルが目標です。芸術を育てるのは、農地を開拓して、種を蒔き、世話をするのと同じだと考えています。一つの芸術作品が生まれるためには、途方もない長い準備期間があり、何度も挫け、諦めそうになる心を奮い立たせ、その最後に作品が生まれる。創った作品の全てがうまく育つこともない。今回紹介する作品のほとんどはここで創られたものではありません。近い将来、美瑛産の劇団や舞踊団で作品を創り、世界に向けて発表することを夢見ています。

美瑛フェステイバル ディレクター
市村 作知雄

初めて美瑛を訪れた時、目の前に広がる景色を小さな車窓から眺め、まるで映画のフレームを追いかけるような心地がしたのを覚えています。その後、本当に映画を制作する過程で、景色で固定化されつつあった美瑛のイメージはどんどん更新されていきました。美瑛は人が芸術文化を生み出す豊かな土壌を兼ね備えていることに気がつき、レンズの先は景色だけでなく、この地に住む人々の魅力にも向かっていきました。

孤独や生きづらさが全世界的に社会問題となる今、それでも人とのつながりを諦めずに進んでいかなければなりません。鬱屈した社会に警鐘を鳴らすのもアートの役割ですが、人間の生を果てしなく肯定し、そこに小さな光を見つけ出すのもミッションだと考えています。創造の種がたくさん眠る町でフェスティバルが開催できることに感謝しつつ、ぜひ多くの人と共に、心の居場所を作っていけることを願っています。

NPO法人月面脱兎社代表理事
松尾 加奈