第一回 美瑛フェスティバル

2024.6.12|水|-26|水|

和菓子研究家 金塚晴子による和菓子ワークショップ

「小豆を煮てどら焼を作ろう」—美瑛産の小豆と小麦で—

小豆といえば、何を思い浮かべるでしょうか。
おはぎ、おしるこ、ぜんざい、羊羹、お団子、どら焼、今川焼、大福、お赤飯…韓国のかき氷パッピンスも有名ですね。あんこは、季節の節目やお祝い事、お茶の席だけでなく、ちょっとした日常的なおやつとしても食べられ、昔から今に至るまで、私たちの暮らしに楽しみと栄養を与えてくれるお菓子です。小豆というと、練り上げられたあんこのイメージを持たれる方が多いと思いますが、このワークショップでは小豆の様々な可能性を探求できる機会になるでしょう。

講師として、和菓子研究家の金塚晴子先生をお迎えします。金塚先生は、もともとレコード会社のディレクターとして、『時には母のない子のように』(カルメン・マキ)など数多くのヒット曲を手がけていらっしゃいました。ふとしたきっかけで和菓子に興味が湧き、東京製菓学校で学ばれた後、お茶会用の創作和菓子などを作るうちに評判を呼ぶようになり、東京・中目黒での教室や、NHK TV「今日の料理」の出演、20冊を越える本の出版など多岐にわたってご活躍をされてきました。身近な道具を使ったレシピが多く、あんの風味豊かで繊細な甘みを、家庭でも手軽に楽しめるように紹介されてきました。

とはいえ材料も一つ一つの工程もシンプルであるからこそ、これまでレシピ通りに作ったはずなのに思い通りに仕上がらなかった経験をされた方もいらっしゃるかと思います。このワークショップでは、豆を煮る時の水分量、火加減、煮上がりの状態、練り方など、プロの技とコツが伝授されることで、和菓子の世界の奥深さにも触れる体験になると思います。

講師アシスタントには藤井敦子さん、そして調理アシスタントには、京都のおばんざい屋さんで美味しい料理を振舞われていた大久保徳子さん、そして美瑛の農作物を使った加工品を販売したいという思いから、「豆ごころ」の製品化をされた大波香代子さん、上山奈緒美さん、佐々木真知子さんが参加されます。ほのかな甘い香りに包まれた、アットホームなワークショップになりそうな予感です。

一日目は、「小豆を煮てどら焼あんを作ろう」。最初に参加者同士で自己紹介をした後、早速小豆を流水で洗い、鍋に入れて強火にかけ、どら焼作りをスタートさせます。ワークショップの真ん中には、甘くない小豆のおいしさと美瑛産小豆の本来のおいしさに触れる時間をと思い、小豆ボロネーゼと小豆サラダのランチタイムがあります。ひき肉ではなく小豆をパスタと絡めて楽しみつつ、大波農場の新鮮な野菜に小豆を添えてみんなでいただきます。

二日目は、「どら焼を作ろう」。どら焼の皮種を作って焼いた後、一晩寝かせたあんを挟んでいき、いよいよどら焼の完成です。どら焼きバリエーションとして、美瑛ならではのコーンどら焼、そしてココアを使ったプチどらチョコなども紹介します。そこから新しいアイディアやこれまでなかった新商品が生まれるかもしれません。

普段からお料理が好きな方も、お菓子づくりなんて初めてという方も大歓迎です。
お友達同士でも、お一人でご参加するのでも心配ありません。
新たな出会いと交流が生まれ、作りたてのおいしさをぜひ一緒に味わえる二日間にしていきたいです。みなさまの参加をお待ちしております。

(文・松尾加奈)